日本腎臓学会基礎研究支援プログラム
背 景
腎臓学は、基礎研究と臨床研究が相互に良い連携を持ちながら発展し、学問的推進と腎臓病患者のために寄与してきた。腎臓学をさらに発展させるためには、基礎研究に一層重要な役割があると考える。わが国の腎臓基礎研究は、多くの画期的業績により世界をリードし腎臓学の推進に貢献してきた歴史がある。近年の腎臓基礎研究は、国際的には欧米の貢献度が依然高い一方で、中国を中心とした諸外国の発展もめざましく、日本の基礎研究の国際的競争力をさらに高める必要がある。
目 的
日本腎臓学会として、わが国の腎臓基礎研究の推進のために、基礎研究に従事する若手研究者を育成するとともに基礎研究活性化を図る。
方 法
基礎究歴の少ない若手が、国内の腎臓学を中心とする基礎研究室に一定期間滞在し、研究を行うための奨学金を与え支援する。同時に、このことは基礎腎臓学研究室の人的交流や情報交換などを活発にすることで基礎研究の推進をはかることをも期待するものである。
対 象
日本腎臓学会会員で、応募時に国内に在住し、当該年度の4月1日現在、満35歳未満の者。(博士、修士号を持つ者は、その終了後5年以内とする)。大学院生、臨床医、研修医の応募も歓迎する。申請時に基礎研究歴がなくてもよい。なお、研修先は、腎臓についての広い視野を養うことも含めて、別途のリストにある腎臓の基礎研究を行っている国内機関を参考に(適宜更新)、申請者の目的に合わせて腎臓以外の基礎研究を行っている機関での研修も考慮する。すでに開始されている実績のある基礎研究の継続や、学会出席への旅費などは対象としない。
⇒基礎研究リスト(エクセルダウンロード)
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実施要領
日本腎臓学会企画委員会、基礎研究支援プログラム小委員会を組織し募集や審査を行う。
本プログラムは3年間で支援総額は300万円とし、30万円/人程度として毎年3-4名程度(3年間で12-15名程度)の若手研究者の基礎研究支援に充てる。支援額は採択数、研修先の数や期間などを考慮して決定する。この奨学金は、原則として全額奨学生に与え、使用は研究機関受け入れに必要な諸経費や、移動や滞在に関わる費用などとする。実際の研究費にあたる支出はこれに含めない。
研修、研究期間の身分は、受け入れ組織の体制を十分考慮した上で、大学院生、研究生など研修者の身分を保証する。なお、研修期間に発生する事故や賠償などについては、個々の研修生の責任でこれを処理するものとする。
研修、研究期間は約6ヶ月を目処とし、最長1年まで考慮する。また、複数の機関での研修希望にも原則として対応する。
申請は年2回とし、平成24年度は2012年4月1日から5月31日までを第1回、10月1日から11月31日を第2回申請期間とする。
申請に必要な書類
a. 履歴書
b. 腎基礎研究に対する抱負2000字程度
c. 業績(研究業績、学会活動など)
d. 所属組織長などからの推薦状
e. 希望受け入れ先の長からの承諾書
f. 資金の用途(研修終了後、支出明細を提出する)
g. 送り先: 下記
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〒113-0033 東京都文京区本郷3-28-8 日内会館2階 (電話番号:03-5842-4131)
日本腎臓学会企画委員会内 基礎研究支援プログラム小委員会 宛て
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選考は基礎研究支援プログラム小委員会を中心に行い、理事会で承認を得る。
本プログラムの継続性に関わる広報活動 広報に関しては、日本腎臓学会のHP上で、プログラムの主旨、応募要領などを公表する。また、本プログラムの実施に関する過程や成果などについても掲載を検討する。さらに、ホームページには最新の研究手法や、話題になっている基礎研究の紹介なども適宜アップする。プログラム向上のために、学会会員からの意見や要望を受け、これを速やかにプログラムにフィードバックするとともに、継続的広報活動を行う。
採択された者は、研修終了後に成果報告書を本委員会に提出する。
本プログラムは2011年から2013年の3年間のプログラムとして実施し、終了後その成果をまとめて日本腎臓学会理事会に提出し評価を受けその継続性について審議する。
【お問い合わせ先】
日本腎臓学会基礎支援プログラム委員長 長田 道夫
E-mail:nagatam@md.tsukuba.ac.jp