第4回優秀賞

2013年9月7日(土) メルパルク京都にて
第4回当番幹事 京都大学 向山政志

 

総 評

第4回分子腎臓フォーラムは9月7日、ようやく秋めいてきた京都において開催されました。この研究会は、若手による腎臓領域での素晴らしい研究を顕彰し、また次代の研究指導者を育成することを目的として、20年近く前に分子腎臓研究会として発足し、2010年から分子腎臓フォーラムと名称を変更して再出発しました。当初から、病態解明と治療戦略に分子機序から迫ることをテーマに掲げながら今日まで続いており、この会を通して数えきれないほど多くの研究者が集い、育っていったことと思います。本年も例年と同様に、各施設から多くの演題が寄せられ、演題選定委員によって22題が厳選され、研究会で発表がなされました。最終的に7演題を優秀演題として表彰しましたが、選ばれた方々に改めておめでとうの言葉を贈りたいと思います。ですが、賞に漏れた演題もいずれも甲乙つけがたい素晴らしい発表で、受賞演題との差はきわめて僅かであり、是非次回のフォーラムでリベンジを果たすべく、さらに研究成果を積んで頑張っていただきたいと思います。5時間に及ぶ発表と討論でしたが、限られた時間の中でそれぞれの演者による最大のパフォーマンスと活発な議論によって盛会のうちに終わり、運営幹事一同大変喜んでおります。とくに、今回はこれまでと比べ、よりclinical questionに根差したtranslational researchの演題が多かったように思い、基礎と臨床の融合にさらに一歩近づいた感がしました。今後、わが国から発信された成果で世界の腎臓病学をリードすべく、是非研究会に参加された皆が一丸となって、この分野の研究をさらに盛り上げていければと思います。演者とその指導をされた先生方、座長・審査員の方々、そして共催をはじめご協力いただきました皆様に、幹事を代表してお礼を申し上げます。

来年の第5回分子腎臓フォーラムは東京大学の南学正臣先生に当番幹事をご担当いただき、9月6日に東京にて開催されます。本年と同様に、皆さま方の積極的なご参加をよろしくお願いいたします。

 

優秀賞

7件

ヒトiPS細胞から誘導された中間中胚葉の発生生物学的機能と分化機能の解析
発表者名 荒岡 利和
所 属 京都大学iPS細胞研究所 増殖分化機構研究部門 長船研究室
Sall1による腎臓発生メカニズムの解明
発表者名 神田 祥一郎
所 属 熊本大学発生医学研究所 腎臓発生分野 西中村研究室
疾患起因性変異ノックインマウスを用いた日本人型シスチン尿症変異の特性解析
発表者名 河本 泰治
所 属 大阪大学大学院医学系研究科 生体システム薬理学
尿中エクソソームにおけるサイアザイド感受性NaCl共輸送体定量法の確立とその臨床的意義
発表者名 磯部 清志
所 属 東京医科歯科大学 医学部 腎臓内科学
シナプス小胞関連分子の糸球体上皮細胞スリット膜の形成・維持における役割
発表者名 福住 好恭
所 属 新潟大学大学院医歯学総合研究科附属 分子病態学分野
FSGSの進展因子としての微小血管障害:濾過障壁のクロストークの破綻と病変形成
発表者名 小林 凡子
所 属 筑波大学 腎血管病理学教室
全身性誘導性CTGFノックアウトマウスにおける抗糸球体基底膜腎炎の糸球体障害軽減機序の検討
発表者名 戸田 尚宏
所 属 京都大学大学院 医学研究科 内分泌代謝内科 腎臓グループ

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