第5回優秀賞

2014年9月6日(土) ベルサール八重洲にて
第5回当番幹事 東京大学 南学正臣

 

総 評

第5回分子腎臓フォーラムは9月6日、東京において開催されました。この研究会は、若手による腎臓領域での素晴らしい研究を顕彰し、また次代の研究指導者を育成することを目的として、20年近く前に分子腎臓研究会として発足し、2010年から内田信一先生のご指導の下、分子腎臓フォーラムと名称を変更して再出発しています。今回の分子腎臓フォーラムは、内田先生が8月1日付で東京医科歯科大学の主任教授に就任されたという、節目の会でもありました。本会は、当初から病態解明と治療戦略に分子機序から迫ることをテーマに掲げながら今日まで続いており、この会を通して数えきれないほど多くの若者が集い、日本をリードする研究者に育っております。本年も例年と同様に、各施設から多くの演題が寄せられ、演題選定委員による一次選考で25題が厳選され、研究会で発表がなされました。最終的に7演題を優秀演題として表彰しましたが、賞に漏れた演題もいずれも甲乙つけがたい素晴らしい発表で、受賞演題との差はきわめて僅かで、いずれも優れた研究でした。特に今回は研究会始まって以来と思われる満点での受賞研究も発表され、それぞれの研究のレベルの高さが際立っていたと思います。発表者と指導をされた先生方、座長・審査員の先生方、ご協力いただきました皆様に、幹事を代表して心よりお礼を申し上げます。

来年の第6回分子腎臓フォーラムは藤田保健衛生大学の湯澤由紀夫先生に当番幹事をご担当いただき、9月5日に大阪にて開催されます。本年と同様に、皆さま方の積極的なご参加をよろしくお願いいたします。

 

優秀賞

7件

腎線維化におけるTGF-βシグナル増幅機構の解明
発表者名 森永 潤
所 属 熊本大学生命科学研究部 分子遺伝学分野
SIRT1はpodocyteにおいてcortactinを脱アセチル化しアクチン細胞骨格を制御する
発表者名 本西 秀太
所 属 東京大学医学部附属病院 腎臓内分泌内科
生体イメージングによる敗血症性急性腎障害発症機序の探索
発表者名 中野 大介
所 属 香川大学 医学部 薬理学
好中球細胞外トラップ(NETs)抑制物質ラクトフェリンの機能解析
発表者名 大久保 光修
所 属 慶應義塾大学病院 血液浄化・透析センター
糖尿病性腎症早期の近位尿細管Sirt1低下に対するミトコンドリアリボソーム(Mitoribosome)の数的・機能的な代償機構の解明―近位尿細管及びポドサイト特異的Sirt1遺伝子改変マウスを使用した解析―
発表者名 長谷川 一宏
所 属 慶應義塾大学 医学部 腎臓内分泌代謝内科
Polycystin-1の糖鎖と細胞内局在の異常がAQP11ノックアウトマウスの嚢胞腎形成を引き起こす
発表者名 井上 佑一
所 属 東京医科歯科大学 腎臓内科学
新しい腎臓発生モデルの構築とそれに基づく多能性幹細胞から3次元腎臓組織誘導法の確立
発表者名 太口 敦博
所 属 熊本大学 発生医学研究所 腎臓発生分野

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