第9回優秀賞

2018年9月1日(土) ベルサール八重洲にて
第9回当番幹事 山梨大学 北村健一郎

 

総 評

第9回分子腎臓フォーラムを2018年9月1日にベルサール八重洲にて開催させていただきました。本研究会は、分子腎臓研究会として20年以上前に発足し、2010年から分子腎臓フォーラムと改称しながらも、一貫して若手研究者の素晴らしい研究を顕彰し、次世代の研究指導者の育成を目的としてまいりました。 今回も例年以上に多くのご施設から魅力的な演題をご応募いただきました。選考委員による一次選考の結果22演題が厳選されましたが、すべての演題が僅差の中に入っており、レベルの高さと層の厚さを実感いたしました。一次選考に漏れてしまった方々には、来年ぜひ再チャレンジしていただければと思います。このような厳しい選考結果を反映し、当日も素晴らしい研究発表と熱いディスカッションが繰り広げられました。最終的に7演題を優秀演題として表彰いたしましたが、賞に漏れた演題もいずれも甲乙つけがたく、選考委員も頭を悩ませておりました。
日本の臨床系講座における基礎研究力の衰退が叫ばれる中、本研究会に参加のご施設においては、極めて独創的かつ発展的で、臨床への応用が大いに期待される研究が着実に進んでいることを再認識いたしました。日本腎臓学会の柏原理事長が提唱していらっしゃる「裾野を広げて高みを目指す」という腎臓学会の在り方そのものを示すような層の厚さと質の高さを表す研究会だったと思います。
本年も成功裡に本フォーラムを終えることができました。発表者ならびにご指導された先生方、選考委員、座長などもおつとめいただいた幹事の方々、熱心に討論に参加いただいた方々、様々な形でご協力をいただいた方々に、幹事を代表して心より感謝申し上げます。
来年の第10回分子腎臓フォーラムは名古屋大学の丸山彰一先生に当番幹事をご担当いただき、9月14日に開催されます。本年と同様に、皆さま方の積極的なご参加をよろしくお願いいたします。

 

優秀賞

7件

CCN2 module-IVはFAKのリン酸化を介して腎線維化を促進する
発表者名 天野 博明
所 属 埼玉医科大学 腎臓内科
近赤外領域の腎自家蛍光は尿細管間質障害/線維化の非侵襲的評価に有用である
発表者名 松本 あゆみ
所 属 大阪大学大学院医学系研究科 腎臓内科学
近位尿細管のエネルギー代謝恒常性維持における蛋白質O-GlcNAc修飾の役割
発表者名 菅原 翔
所 属 滋賀医科大学 糖尿病内分泌・腎臓内科
AKAPs-PKA結合阻害剤はバゾプレシン非依存性に強力にAQP2水チャネルを活性化する
発表者名 安藤 史顕
所 属 東京医科歯科大学 腎臓内科学
ネフロン上皮パターニングの人為的制御による、ヒトiPS細胞からポドサイトへの選択的分化誘導法の確立
発表者名 吉村 仁宏
所 属 熊本大学発生医学研究所 腎臓発生分野
DNA修復因子KAT5はポドサイトの形質維持に必須であり、その発現低下はDNA修復不全に関連したエピゲノム変化を惹起し糖尿病性腎症の病態に関与する
発表者名 菱川 彰人
所 属 慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科
腸内細菌由来D-Serの腎保護効果
発表者名 中出 祐介
所 属 金沢大学大学院 医薬保健学総合研究科 腎病態統御学

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